糖尿病内科
糖尿病内科
・血液検査(HbA1cは5分で結果が出ます)
・尿検査
2型糖尿病は、インスリンの分泌量が十分でないか、体がインスリンをうまく使えなくなることで発症します。これにより血糖値が高くなります。主に成人に多く見られますが、最近では若い人にも増えてきています。
インスリン抵抗性:体がインスリンに対して反応しにくくなり、細胞が血糖を取り込むのが難しくなります。これが血糖値を上昇させる原因となります。
遺伝的要因:家族に糖尿病の人がいるとリスクが高まります。
生活習慣:肥満や運動不足、過食、ストレスなどが引き金となり、インスリン抵抗性を高めることがあります。
加齢:年齢が上がることで発症リスクも増加します。
食事管理:バランスの取れた食事を摂り、過剰な糖分や脂肪を控えます。食物繊維を多く含む食品や、低GI食品を選ぶことが推奨されます。
運動:定期的な運動(ウォーキングやジョギングなど)で体重を管理し、インスリンの効き目を改善します。
薬物療法:食事や運動だけでは血糖値がコントロールできない場合、薬(経口薬やインスリン注射)を使うことがあります。
体重管理:肥満が原因の一つであるため、減量が効果的な治療法となることがあります。
2型糖尿病は、生活習慣を改善することで予防や管理が可能です。早期発見と適切な治療が大切です。
1型糖尿病は、自分の免疫が自身の膵臓のインスリンを分泌する細胞(β細胞)を攻撃してしまう病気です。その結果、インスリンがほとんど、または全く分泌されなくなります。インスリンは血糖値をコントロールするホルモンなので、分泌が不足すると血糖値が高くなり、糖尿病の症状が現れます。
自己免疫異常:1型糖尿病は自己免疫疾患であり、自身の免疫系が膵臓のβ細胞を攻撃して破壊してしまいます。この攻撃の原因は明確ではありませんが、遺伝的な要因と環境要因(ウイルス感染など)が関与していると考えられています。
遺伝的要因:家族に1型糖尿病の人がいると発症リスクが高くなります。
インスリン注射:1型糖尿病の治療はインスリンの補充が基本です。インスリンを注射することで、血糖値をコントロールします。通常は、食事前や寝る前にインスリンを打つことが一般的です。
インスリンポンプ:一部の人は、インスリンポンプを使用して、より細かい血糖管理を行うこともあります。
食事と運動の管理:適切な食事や運動も血糖値のコントロールには欠かせません。栄養バランスを考えた食事や、定期的な運動が推奨されます。
1型糖尿病は治療を続けることで生活の質を保つことができますが、適切な管理をしないと合併症を引き起こすことがあるため、定期的な血糖値のチェックと医師の指導が重要です。
糖尿病は血糖値が高い状態が続くことによって、体のさまざまな部位に悪影響を与えます。ここでは糖尿病の主な合併症について、簡単に説明します。
高血糖状態が続くと神経を傷つけ、手足にしびれ、痛み、または感覚が鈍くなることがあります。特に足の神経に影響が出やすく、これが進行すると足の感覚が完全に失われ、傷に気づかないまま感染が広がることがあります。最悪の場合、足の切断が必要になることもあります。
糖尿病が長期間続くと、高血糖状態が腎臓の血管を傷つけ、腎機能が低下します。最初は軽度の腎障害ですが、進行すると腎不全に至ることもあります。最終的に人工透析が必要になる場合もあります。初期段階では自覚症状がないため、定期的な検査が重要です。
高血糖は眼の網膜の血管を傷つけることで、視力障害を引き起こす可能性があります。進行すると、網膜が剥がれたり出血したりして、最終的には失明につながることもあります。糖尿病を患っている人は、定期的に眼科でチェックを受けることが推奨されます。
血糖値の高い状態が続くと血管を傷つけ、動脈硬化が進行します。これにより、心筋梗塞や脳卒中のリスクが増加します。また、高血糖は血圧やコレステロールにも悪影響を及ぼし、心血管疾患を引き起こす原因となります。
糖尿病の人は、足に傷ができやすく、また治りにくくなることがあります。高血糖状態の持続で血管が動脈硬化になり、血流を悪化させ、傷の治癒を遅らせるためです。また、神経障害によって足の感覚が鈍くなり、傷に気づかず感染が進行することがあります。感染が広がると、最終的に足を切断せざるを得ない場合もあります。
糖尿病は歯周病のリスクを高めます。血糖値が高いと、歯茎の炎症が悪化し、歯を支える骨が破壊されることがあります。これにより、歯が抜け落ちることもあります。
糖尿病は皮膚に関する問題を引き起こすことがあります。例えば、皮膚が乾燥しやすくなったり、感染症が発生しやすくなったりします。また、糖尿病が原因でかかりやすい皮膚疾患もいくつかあります。
これらの合併症は、糖尿病が長期間管理されていない場合に発生することが多いため、血糖値を適切にコントロールすることが非常に重要です。定期的な健康チェックや医師の指導を受けながら、血糖管理を心がけましょう。
治療は主に次の4つに分かれます。
運動療法
食事療法
内服薬治療
インスリン治療
運動は糖尿病治療の基本です。
筋肉を動かすことで、ブドウ糖が細胞に取り込まれ、血糖値が自然に下がりやすくなります。
おすすめの運動:
ウォーキング(1日30分を目安に)
自転車こぎ
ストレッチや軽い筋トレ
注意点:
無理をせず、毎日少しずつ続けることが大切です。
低血糖を起こすことがあるため、空腹時の激しい運動は避けましょう。
食事療法も糖尿病管理の柱です。
「カロリーを減らすこと」よりも、栄養バランスと食べ方が大切です。
ポイント:
主食(ごはん・パン)は食べすぎない
野菜を先に食べて血糖の上昇をゆるやかに
揚げ物や甘い飲み物を控える
食事時間を整える
管理栄養士による指導を受けると、自分に合った食事内容がわかりやすくなります。
運動や食事だけで血糖コントロールが難しい場合、**飲み薬(経口血糖降下薬)**を使います。
薬にはいくつかのタイプがあります。
主な薬の種類と働き:
メトホルミン(ビグアナイド系):肝臓で糖が作られるのを抑える
SGLT2阻害薬:尿に糖を出して血糖を下げる
DPP-4阻害薬:インクレチンというホルモンを増やし、血糖をコントロール
などなど
それぞれの薬にはメリット・注意点があり、医師が患者さんの状態に合わせて選びます。
内服薬でも血糖コントロールが難しい場合や、1型糖尿病では、インスリン注射が必要です。
インスリンは体の中で糖をエネルギーに変える働きを助けるホルモンです。
インスリン療法の種類:
1日1~2回打つ「基礎インスリン」
食事のたびに打つ「速効型インスリン」
両方を組み合わせる「強化インスリン療法」
最近はペン型の注射器や、針が非常に細いタイプも多く、痛みが少なく簡単に打てるようになっています。
2型糖尿病の治療方針について詳しくする見る場合は下記をクリックしてください。
1型糖尿病の治療方針について詳しくする見る場合は下記をクリックしてください。
糖尿病の治療は「運動」「食事」「薬」の3本柱で行います。
自分の生活習慣に合わせて、無理なく続けられる方法を見つけることが最も大切です。
当院では、生活習慣の相談から薬の調整まで、患者さん一人ひとりに合わせたサポートを行っています。